『足三里』穴について
平成20年が明けて早くも立春を迎える。
今年は戊子年である。試みに今年の運気を調べたところによると、『子年は新しい生命が種に宿り、万物が原点に帰る年。原点とは常に陰の極み。多事多難な年なれど、これは産みの苦しみ。地道な努力が「陰極まって陽となす」一陽来復の希望の年』 となっている。
この運気から感じられる事は、昨年までのどうしようもない閉塞的な社会状況に一抹の希望の灯が見え始めると解釈できるし、人心も物の豊かさに溺れず、心の豊かさに価値観を見い出す(原点回帰)様になるであろう、と思われる。
という事で本年も「当院」及び「治療雑感」も、原点回帰(人助け)しようと思いますので宜しくご鞭撻下さい。
鍼灸治療をしようと思えば、そこには必ず『経穴=ツボ』 の存在があり、又、経穴抜きにしては鍼灸治療は語れない、と言っても過言ではないであろう。そこで今回からツボにつき記し、併せて治療雑感を記していきたいと思っている。
第一回目は『足三里』穴(あしさんり・けつ)を取り上げることにする。足三里穴は足の陽明胃経に属し、膝下(下腿前外側)3寸(4横指)にあり、三部(上焦・中焦・下焦)の疾患を治療する経穴、という事になっている。足三里穴は専門家は勿論、素人の方でもかなりの人が知っている程有名な経穴である。私も治療の時には体力・抵抗力の低下している人、胃腸の働きが弱っている人、膝関節疾患などには必ずこの穴を使用している。
この穴を使用する(鍼をする)と面白い事にお腹がグウグウ鳴ったりする。これは胃腸の働きが良くなったという事で、心下に停滞していた水気などが動き出した証拠なのである。中医学の穴の効能によると三里穴は『強壮作用を持ち、調和気血、健胃止痛』の作用あり、という事であるので腹が鳴り出すというのは中医学の効能そのものという事が出来る。又忘れてはならないのが、『脾胃(ひい)は後天の原気を主どる』と言って、後天の元気、即ち生まれてからの自然治癒力、免疫力をつくるもととなるのが脾胃(消化器系)であるので、三里を刺鍼する、又灸をするという事は『後天の原気』に影響を及ぼすという事が言えるのである。
という事で『足三里』穴の解説を終えたいと思うが、ほぼ誰にでも使える(胃酸過多の人は不可)『足三里』は我々治療家の人助けへの大きな『宝』という事が出来ようし、様々な使い方が治療の幅を広げるという事も出来る、誠に有難い『穴』の一つなのである。それでは今年度も当院及び等ブログとお付き合い下さい。
院長 岡田正臣
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